懐紙とは
【懐紙とは】懐紙の概要
果たして懐紙とは何か？
読み方は「かいし」と読みますが、中には「かえし」と呼ぶ人もいたり、
丁寧にかわいらしく「お懐紙」と呼ぶ人もいます。
懐紙とは、基本的に和紙を二つ折りにした小ぶりの和紙で、
懐中（着物の懐に入れて持ち運ぶ）していたので「懐紙」といいます。
手で持ち運ぶという意味の「手紙（てがみ）」ともいいます。
また、懐紙を含め薄手で小ぶりの和紙の事を「小菊」「小菊紙」と呼ぶ。
時代劇などでも着物の襟元に懐紙がはさんであることが多く、
懐紙を持つことが貴族や武士のたしなみだったことがうかがえます。
ただ、現代では懐紙を知らない人や懐紙にふれたことのない人や、
使い方が分からない人も多いと思います。
懐紙ブランド「KAI」では、そんな懐紙についてまとめてみました。
【懐紙とは】懐紙の仕様（サイズ＆単位）
懐紙のサイズには、女性用懐紙と男性用（男子用）懐紙があります。
女性用懐紙のサイズは145㎜×175㎜が一般的で、
この女性用のサイズの懐紙は「本懐紙」とも呼ばれます。
男性用懐紙のサイズは少し大きめの175㎜×206㎜が一般的です。
茶道の流派や使われる場所によって懐紙のサイズが異なる場合もあります。
また、懐紙の単位には「帖」が使用されます。
基本的には30枚/帖で二つ折りになっているものが多い。
最近のポップな懐紙では20枚/帖、15枚/帖といった
枚数の少ない懐紙もあるため、購入時には確認が必要です。
また、「りゅうさん紙」（硫酸紙・グラシン紙）と呼ばれる、
水分が染み込まない薄手の懐紙（水菓子用）もあり、
通常の懐紙とりゅうさん紙がセットになっている場合もあります。
【懐紙とは】懐紙の模様
お茶席では基本的に無地の懐紙が好んで使われます。
しかし、無地の懐紙以外にも、
透かし模様の入った「透かし懐紙」や、模様が印刷された懐紙、
色の付いた色懐紙、立体的な模様の入った「浮彫懐紙」などがあります。
その様々な技法によって懐紙に施される模様も、
縁起物（松竹梅、雪月花）、小紋柄、季節（四季）、干支、
勅題（歌会始で出されるお題の事）、家紋、などの伝統的なものから、
動物やキャラクターなどのポップなもの、
文化・芸術・アート作品のもの、
観光地・美術館・ブランド・著名人のオリジナルなど、
様々な模様やデザインの懐紙があります。
【懐紙とは】懐紙の紙質
懐紙には様々なタイプの紙質の懐紙が存在します。
懐紙ブランド「KAI」では懐紙の紙質を最も大切にしており、
独自の「紙質チャート」により、紙質ごとに分けて紹介しております。
懐紙の紙質には主に以下の2パターンがあります。
【柔らかい＆水を吸う】
紙の密度が低くフワッと柔らかく、肌触りがやさしい紙質の懐紙。
水や油などをよく吸う反面、墨汁やインクなどがにじみやすい紙質。
主に、お茶碗や口元を拭く茶道での使用に適した懐紙です。
【しっかり＆にじまない】
紙の密度が高くコシがあり、毛羽立ちも起こりにくく、
表面がツルっとした肌触り紙質の懐紙。
水や油を吸いにくい反面、墨汁やインクなどがにじみにくい紙質。
主に、墨や万年筆などで書くことに適した懐紙です。
【懐紙とは】懐紙の使い方
懐紙は「書く」「折る」「敷く」「拭く」「包む」など、
様々な使い方ができる万能な和紙です。
古来より、和歌や詩を書いたり（和歌懐紙・詩懐紙）、
手紙として使ったり、ハンカチやチリ紙のように使ったり、
もしかしたら刀の汚れも拭いていたかもしれません。
現代の使い方は、主に茶道において使われる事が多く、
茶器や口元を拭いたり、和菓子をのせたりして使われます。
和食（特に会席料理などの改まった席）でも使われ、
作法やマナーにも懐紙は欠かせないアイテムでもあります。
また、外出先やご自宅など、現代のライフスタイルにおいても、
工夫次第で様々な場面で懐紙が活躍します。
更に、懐紙には様々な折り方（折形）もあります。
こちらも折り方次第で普段のライフスタイルを彩る事ができます。
【懐紙とは】お茶席（茶道）の懐紙の使い方
懐紙といえばお茶席（茶道）で使われる、
茶道具の一つとしてイメージされる方が多いと思います。
お茶席では、まずはお茶の前に出てくるお菓子をいただく際に、
懐紙を受け皿の代わりに使います。
また、お菓子をいただいた後の口元を拭く際や、
くろもじ（楊枝）を拭く際にも懐紙を使います。
次に、お茶をいただいた後に、
茶碗の縁や自分の口元を拭くのにも懐紙を使います。
出されたお菓子などを持って帰る場合には、懐紙に包んで仕舞います。
お茶席での懐紙の使い方や作法は流派によって異なる部分もあります。
茶道におすすめの懐紙
【懐紙とは】食事の席での懐紙の使い方
懐紙は会席料理など改まった食事の席のマナーとしても使います。
まずは、着席したら懐紙を膝の上や脇などに置いておきます。
懐紙を使う際には1枚（あるいは必要な枚数）とって、
二つ折りにした輪を手前にして使います。
使い終わった懐紙は持ち帰るのがマナーなので、懐紙入れに納めます。
特に、料理を口に運ぶ際に手で受ける「手皿」はマナー違反。
手ではなく懐紙を受け皿に使います。
また、口元、箸先、グラスについた口紅などを拭くときには懐紙を使う。
（本来おしぼりは手を拭くものです）
焼き魚などを頂く際に、中骨を外すときに懐紙で頭を押さえると、
手も汚れず、見た目もスマート。
残った骨などが見苦しいときは、懐紙をかけておくのも大切。
（かけた懐紙はそのままでもOK）
また、小骨や種などを口から出すときに口元を隠したり、
口から出したものを包んで隠したり、
食べ残しを包んだりする際にも懐紙が役立ちます。
立食パーティーなどの席では、
グラスの底を懐紙で包んでおくと水滴防止に役立ちます。
食事の席におすすめの懐紙
【懐紙とは】外出先での懐紙の使い方
懐紙は、外出先での様々な場面でも役立ちます。
例えばハンカチ代わりに懐紙を使います。
その際には、吸水性があるの懐紙を選べば、
手を拭いたり、汗を拭いたり、特に汚れを拭く際に役立ちます。
また、懐紙をよく揉んでやわらかくすれば、
ティッシュペーパーとしても使えます。
女性の場合、化粧直しの際に、口紅を押さえたり、
あぶら取り紙としても懐紙が役に立ちます。
次に、メモ用紙としても懐紙が活躍。
手帳やメモ帳がないときでもメモがとれます。
一筆箋やちょっとしたメッセージカードとして懐紙を使えば、
手帳を破るより気が効いています。
また、心付けとしてお金などを包む際に、
懐紙を折ってぽち袋の代わりに使用するのも粋な懐紙の使い方。
外出先でおすすめの懐紙
【懐紙とは】感染防止対策としての使い方
新型コロナウィルス感染症の大流行により、
感染防止・感染予防への関心が高まっている現代においては、
感染予防対策グッズとしても懐紙が活躍します。
例えば、つり革・手すり・ドアノブ・エレベーターのボタンなどに
触れる際に懐紙を使用する事で、
接触感染を予防する非接触グッズとして懐紙が活躍します。
その際には、抗菌和紙を使用した小ぶりで持ち運びやすいサイズの
抗菌懐紙『介紙』がおススメです。
さらに『介紙』は、インナーマスクとしても活躍します。
また、いざという時に懐紙を折って「懐紙マスク」にもなります。
この際にも、抗菌和紙を使用した『マスク懐紙』（折り方付き）や、
貼るタイプのマスク『ハレマス。ク』（介紙を使用）がおススメ。
感染防止でおすすめの懐紙
介紙 小 無地（懐紙入付き）
懐紙番号：
サイズ：120㎜×145㎜
枚数：30枚
厚さ：53g/㎡
原料：木材パルプ、マニラ麻、
ゼオライト（銅イオン配合）
紙質：やわらかい/水を吸う
550円（税込）
マスク懐紙（介紙）無地
懐紙番号：
サイズ：145㎜×175㎜
枚数：30枚
厚さ：53g/㎡
原料：木材パルプ、マニラ麻、
ゼオライト（銅イオン配合）
紙質：やわらかい/水を吸う
550円（税込）
ハレマス。ク
懐紙番号：
サイズ：145㎜×140㎜
枚数：60枚
厚さ：53g/㎡
原料：木材パルプ、マニラ麻、
ゼオライト（銅イオン配合）
紙質：やわらかい/水を吸う
3,300円（税込）
【懐紙とは】自宅での懐紙の使い方
自宅でも様々なシーンで懐紙が活躍。
特にホームパーティーの際に懐紙は大活躍。
懐紙を紙ナプキンとして、グラスなどに挿してセッティングするとお洒落。
懐紙を湿らせて置いておくだけでおしぼり代わりに。
懐紙を折ってオリジナルの箸袋やコースターに。
カトラリーや箸の下にも懐紙を敷いておくとテーブルが汚れません。
天ぷらなど油ものの料理の敷き紙に懐紙を活用。
油を良く吸い、お皿も汚れません。
楽しいティータイムにケーキやお菓子を出す際に、
ちょっと懐紙を敷き紙として使うだけでもおしゃれな盛り付けに。
お菓子などお土産渡す際のラッピングに。
懐紙をおひねりにしたり熨斗紙や掛け紙にしたり。
自宅でおすすめの懐紙
【懐紙とは】その他の懐紙の使い方
その他、茶道や食事のマナー以外にも、
アイデア次第で懐紙には様々な使い方ができます。
例えば、
〇アロマオイルを垂らしてアロマディフューザーとして
〇お香を包んで香袋として
〇障子の穴を塞ぐ補修用紙として
〇ポケットチーフとして
〇天井から吊るしてモビールとして
〇筒状にしてランプシェードとして
いろんなアイデアでライフスタイルを彩ってみてはいかがですか？
【懐紙とは】懐紙の折り方
懐紙は折って使う場合が多くありますが、その折り方も様々です。
お菓子を乗せる場合の、基本的な「慶事」「弔事」の折り方から、
折り紙のように「箸袋」や「ポチ袋」の折り方まで。
折り方ひとつで、懐紙の可能性がぐんと広がります。
【懐紙とは】懐紙入れ
懐紙を持ち歩くときは、
紙が傷まないよう懐紙入れに入れて持ち運ぶ事が一般的です。
懐紙入れにお金（お札）やICカードなどを入れて
お財布代わりに使う上級者の方もみえます。
懐紙入れは布や紙製のタイプがあり、色柄も様々なものがあるため、
お好みの懐紙入れが選べます。
女性用サイズの懐紙入れが一般的で様々なバリエーションがあるのに対し、
男性用サイズはあまり多くのバリエーションはありません。
ぜひ、お気に入りの懐紙入れを探して、
懐紙ライフをさらに楽しんで下さい。
